- 「記憶」〜Paris and Lyon〜
- 洗練とはこのことを言う。
街並み、建物、教会・・・。
それらすべては、時代とともに流れ往く、その風景をも感じさせる街だった。
すべてはそれ自身に記憶をとどめ、忘れることなく、「継承」を続けていく。
人々は決してその継承される資産を蔑ろにすることはなかったのです。
歴史と祖先の持った多くの「記憶」をあたかもその場で体験できるかのように...。
街を愛し、そこに住み、時代を刻んできたその時々に、彼らは何を感じていたか。
この街を愛した彼らが、歴史だったのかもしれない。
・・・・・「記憶」・・・・・
歴史は時に残酷で、非情だった。
人々はもがき苦しみ、ある人は快楽におぼれ、権力は人を人ではなくした。
時代の「記憶」。彼らが時代であり、「記憶」なのだ。
街を愛する意味。これを知ったときこそ、歴史を理解し、時代を刻むことができるのかもしれない。
幾千もの時を超えて、「記憶」は継承されている、今この時も...。
〜回想1999.9.4〜
|