研究目的

 近年、工場、体育館などの大スパン建築においても木材が使用されている。

 その木材を使用した代表的な建築物の一つに木造校舎があり、大分県内にもまだ比較的多くの木造校舎が残っている。木造校舎がかもしだす、すばらしい教育環境とカーボンストックとしての木造校舎を、このまま失うのは社会の大きな損失と言わざるを得ない。昨今、生徒の減少や過疎化に伴う休・廃校により使用可能な状態にもかかわらず、取り壊しの危機に瀕している。これら木造校舎は、耐震補強や補修によって継続使用が可能であり、別の用途で利用するとしても補修・補強は急務である。

 そこで、我々はまず、大分県内の木造校舎の現状を把握するため、大分県内に現存するすべての木造校舎に出向き、使用状況を調査し、教職員等から聞き取りを行うとともに老朽化の進行状況、構造形式、平面計画、接合法等を調査し、分析する。

 さらに重要と思われる事例については、詳細な調査を行い、補強案の提案を行なっている。

 

大分県内の木造校舎MAP

各校の詳細調査

2001年度

日田市立小山小学校