おおいた木造建築ファイル

金光教教会

 もともと敷地は約 900 坪もあったが、町の発展のため、経済地が縮められた。

 尾州檜は日本三大美林として、秋田の杉、青森のヒバとともに賞賛されてきた 250〜 300 年生の天然木である。木曽の檜の中でも最も良いもので、年数が経つときれいなあめ色になる。皇居にも使用されるもので、現在では計画伐採でないと手に入らない程貴重なものである。別府でもこの建物以外に使っているところはないと思われる。  

 基礎は深く掘って、御影石( 淡路産 )を一間くらい置いて、ずっと基礎工事を行った。

 地震の揺れがひどかったが、添柱をつけたらよくなった。  天井は格天井で、戦争中は燃える恐れがあったので、天井板は全て外し、戦後張り替えた。

 杉皮、粘土、特注の一枚瓦を地板に銅線で止めている。そのため、瓦には穴が開いている。屋根の緑色の部分は、京都の職人が葺いており、くぎは使っておらず、瓦をつないでいる。これはうまくつないでおかないと雨漏りしてしまうので、かなりの技術を必要とする。

 庭にある松の木は腐ったので粘土を詰め、表面はセメントで覆っている。100 年くらい経っており、これほど大きいのは珍しい。

DATE

所在地/別府市南町 2-13
設計者/
施工者/
竣工年/大正 4 年 5 月
建物用途/寺院
構造規模/入母屋造、桟瓦葺
延床面積/約 105 坪( 居住部分以外 )


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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
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