おおいた木造建築ファイル 000

一松邸 贅を尽くした政治家の邸宅

 弁護士より政治家に転進、大臣も勤めた一松定吉氏の自邸だった邸宅で、1957年に杵築市へ寄贈された。以後一松会館として市民に親しまれてきたが、市庁舎の移転建設にともない、現在の杵築城と海を望む場所に移築された。

 昭和初期の日本建築らしく、様式を守りつつも、取り外しが可能な掛障子や、雨戸が90度回転することで戸袋の数を減らした「回り戸」などの、現代でも通用しそうな工夫が見られる。材料は杉の柾目の一枚板を敷いた縁側や、10mに渡る杉の長押など、贅を尽くしている。
 
DATE
所在地/杵築市大字南杵築186-2
竣工/1929年
延床面積/331.61u
建物用途/資料館
構造規模/木造平屋建・入母屋平入造

入場料/50円
開館時間/9〜17時
休館日/12月29日〜1月3日
MAP(Mapion)
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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
※記事・写真の無断転載・使用を禁じます ※2003年12月12日取材