おおいた木造建築ファイル 000

大原邸 藁葺き屋根を残す武家住宅

 武家屋敷といえば立派な瓦屋根のイメージがあるが、杵築では、寛政の大火までは藁葺き屋根で建てられるのが普通で、大原邸はその姿を残す貴重な遺構である。また、杵築の武家屋敷の中でも、もっとも優雅な庭園を持つ屋敷ともいわれる。

 表には桁行8間半にも渡る大きな長屋門、正面には入母屋造の屋根を載せた式台を設け、格式の高さを見せている。
 接客部分と居住部分が完全に分離されており、接客部の壁面は他室の灰に対し純白、畳も縁付きになるなど、階級の区別がなされている。

 明治維新後、大原家が京都御所に転任となった後、佐野医院を営む佐野家の持ち家として使われたが、1986年には市が買収。大がかりな修復工事がなされ、往時の姿が蘇った。藁葺き屋根を守るため、かまどには毎日火が入る。 
DATE
所在地/杵築市大字杵築字北台207
竣工/1800年代
建物用途/資料館(武家屋敷)
構造規模/木造2階建
延床面積/u

開邸時間/9〜17時
休邸日/12月29日〜1月3日
観覧料/210円
MAP(Mapion)
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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
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