おおいた木造建築ファイル 000

由学館門    小さな門

岡藩最初の藩校は1726年(享保11年)、第5代藩主・中川久通侯が市街西部の杣谷に拓いた『輔仁堂(ほじん)』である。『輔仁(ほじん)』とは、友がお互いに協力し合って人格向上に努めることで、論語からとったものと思われる。

1775年(安永5年)、第八代藩主・久貞侯は文教の振興を図り、輔仁堂を拡大改築して『由学館』と銘じた。

1783年(天命3年)伊豆坂(岡城通り)に移築移転となる。 さらに、第11代藩主・久教侯の時、1832年(天保3年)には、校舎の老朽により、近戸(旧竹田小学校跡)に移築移転している。また1840年(天保11年)、第12代藩主・久昭侯の時には、経武館を同地へ移転併設し、名称も『修道館』と改めている。

現存する由学館の門は、その後長く放置されていたが、竹田市の有志がもらいうけ、現在地の『西の宮社』に修復移転したものである。

DATE  

市指定有形文化財

所在地/竹田市大字竹田町上本町(西の宮社)
設計者/不詳
施工者/不詳
竣工/1840年(天保11年)頃
建物用途/門
構造規模/貫構造 切妻瓦葺屋根


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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
※記事・写真の無断転載・使用を禁じます ※2004年11月20日取材