おおいた木造建築ファイル 000

カフェ Letras 歴史ある郵便局を地元の技術で再生

 移転・廃局後、住宅として使われていた郵便局の建物が、カフェとして2003年10月に再出発した。

 修復工事は、地元玖珠町の大工と左官職人の手によるもので、特に復元された玄関上の漆喰装飾は、高い技術を示している。木製の窓サッシなど古い部分を大切にしつつも、居心地のよい店舗に仕上がった。外壁は、オーナーの記憶を元に再現された、竣工当時の色である。

 この建物を建てた大工は、現在のオーナーの曽祖父に当たるのだが、祖父が他の所有者から譲り受けた際にはそのことを知らず、屋根裏に名前が残っているのを見つけ驚いたという。
 城下町森にふさわしい落ち着いた憩いの場として、これからも物語を紡いでいくだろう。
DATE
所在地/玖珠町大字森1067
設計施工/宿利小六
修復設計施工/田中千年
竣工/1930年代
建物用途/飲食店
構造規模/木造2階建て

営業時間/11時〜19時
定休日/毎週水曜日
MAP(Mapion)
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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
※記事・写真の無断転載・使用を禁じます ※2003年12月9日取材