● 市とは・・・

 お寺へ行っても、いつ掃除したのかもわからないというような空気だったら、そういうのは宮司も氏子も悪い。そういうところには神様は降りてこないし、もし居てもみんな出て行ってしまうだろう。そういう歓迎を最近してしまっている。聖なる空間であって俗っぽくないのに、お宮やお寺でさえそうなってしまっている。でもいい意味で俗っぽくなるのはいい。例えば『 市 』がそれにあたる。浜の市の時には人がたくさん来て、にぎやかなお祭りがあって、お賽銭も上がっている。関西以南では、香川県の金毘羅と広島県の厳島と柞原の浜の市で三大市といわれていた。しかし江戸時代はそうだったが、今はもう浜の市もお参りをつくって出すのと下のお宮で簡単な儀式をするだけになってしまった。普段は柞原の神主が見ているけれど、若宮八幡あたりの宮司が一緒になってお祀りするのは、1年に何回かだけである。さらに昔は普通の時に、地域の人たちがみんな1日とか15日にはお参りをしていたが、今はもうしていない。お宮の前を通っても頭を下げて通る人がほとんどいない。それは宗教教育はアメリカが絶対に認めないからといって禁止され、そういうしつけを誰もしていないからだろう。

 

 

※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です

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