POV-Ray 3.5 の主な新機能

「POV-Ray 3.1」から「POV-Ray 3.5」になり、新しい機能などが追加された。以下はPOV-Ray 3.5で新しくなった主要な事項の概略である。

1.フォトンマッピング

POV-Ray 3.5では、新しくフォトンマッピングがサポートされた。フォトンマッピングは、反射光や集光の様子が表現できる機能である。光源よりフォトン(光子)を発射することにより、集光の様子などをシミュレーションするものである。
  ⇒「9. フォトン」

2.光源

平行光線がサポートされた。これまで、太陽光線のような光の表現には工夫がいったが、簡単にできるようになった。また、光源グループが追加されて、指定物体のみに照明できる特殊な機能が追加された。
  ⇒「6.1−4 平行光線」
  ⇒「6.1−5 面光源」の改良
  ⇒「6.2 光源グループ」

3.新しい物体

新しい物体として、等値面(isosurface) 、パラメトリック(parametric)、球スイープ(sphere_sweep)、メッシュ2(mesh2)、が追加された。
  ⇒「11.2 等値面」
  ⇒「11.1−16 球スイープ」
  ⇒「11.1−12 メッシュ2」

4.UVマッピング

UVマッピングが可能となり、マッピング機能が向上した。
  ⇒「12.7 UVマッピング」

5.パターンタイプ

新しいパターンとして、ます目(cells)、小面(facets)、フラクタル(fractal)、イメージパターン(image_pattern)、物体(object)、ピグメントパターン(pigmnet_pattern)、スロープ(slope)、関数による新しいパターンの生成機能などがサポートされた。ひび(crackle)、フラクタル(マンデルブロ集合、ジュリア集合)に機能が追加された。
  ⇒「13.1−8 ひび(crackle)」
  ⇒「13.1−15 フラクタル」
  ⇒「13.1−29 ます目(cells)」
  ⇒「13.1−30 小面(facets)」
  ⇒「13.1−31 ピグメントパターン(pigmnet_pattern)」
  ⇒「13.1−32 イメージパターン(image_pattern)」
  ⇒「13.1−33 物体パターン」
  ⇒「13.1−34 関数パターン」

6.その他

ラジオシティの改良   ⇒「10.ラジオシティ」
インテリアにおける光の分散機能の付加   ⇒「12.1-3 分散」
テクスチャの改良
  ・論理演算テクスチャ   ⇒「12.10 論理演算テクスチャ」
  ・インテリア・テクスチャ   ⇒「12.9 インテリア・テクスチャ」
  ・3角形のテクスチャ補間など   ⇒「12.8 3角形のテクスチャ補間など」
球投影カメラ   ⇒「5.6-7 球投影」