粒子速度が0でなければならない理由
- 剛壁は変位が0すなわち振動速度も0なのに空気粒子の変位あるいは振動速度が0でなければ、壁と空気の間に真空ができてしまう。だから建築音響の分野では一般に「剛壁上の粒子速度は0」と考える。
逆に、音速に近い速度で動く物体、例えば飛行機のプロペラや船のスクリューなど、の周りの空気粒子は、次第に物体の運動に追い付けなくなり、所謂「音速(マッハ)の壁」を生じる。
空気粒子の壁に対する衝突の問題としてみれば、壁に跳ね返った瞬間に、逆方向に同じ大きさの速度を生じるから、とも考えられる。
なおこの場合、粒子速度はベクトルであり、壁面に対し法線方向のもののみを考えている点に注意すること。