4.景観シミュレーション の技術と方法

 

どのような方法で景観シミュレーションを実現するか

1.2次元の景観シミュレーションの場合

  デジタル画像を操作する・・・モンタージュが基本である。 

         ↑ ソフト:ペイント系ソフト(Photoshopnなど)

            ハード:イメージスキャナー,デジタルカメラ,スライドスキャナー,もちろんパソコンも必要

           データ:デジタル画像,

  長所: 画像的なリアリティが確保できる。

  短所: 視点場が固定的 ← ベースになるデジタル画像の視点場に支配される。

  事例

    
   大分市府内城の景観シミュレーション(合成モンタージュ画像)


   
   大分市府内城の景観シミュレーション(合成モンタージュ後に邪魔なビルを削除した画像)


2.3次元景観シミュレーションの場合

  立体模型をコンピュータの中で作るイメージ

         ↑ ソフト:3次元モデリングソフト,描画ソフト(レンダリング,ライティング,

               レイトレーシング,ラジオシティ・・・・・・・,地形では”カシミール”?)

           ハード:パソコン,デジタイザ,スキャナー

           データ:建築の3次元データ,地形の標高データ,テクスチャーマッピング

  長所: 視点場を自由に設定することが可能

  短所: データ入力に時間と労力がかかる。

  事例:

     
     大分市中心部の3次元CG画像

        
     大分県九重地域の3次元地形シミュレーション画像

                     

3.VR(ヴァーチャル・リアリティ)を使用する高度な景観シミュレーション

  仮想空間の体験を可能にする

         ↑ ソフト:VRML

           ハード:高速なコンピュータ,立体視システムなど

           データ:3次元シミュレーションと同じ

  長所: 現実空間の体験に近い効果が得られる。

  短所: システム構築に費用がかかる

  事例:

    
    ル・コルビュジェ、300万人の現代都市のシミュレーション画像

    
    ル・コルビュジェのサヴォア邸の3次元CGをVRMLで操作


    【大分大学建設工学科VR実験室】
    
    


 4.アニメーションを用いた簡易な疑似VRによる景観シミュレーション

             ↑ 3次元画像を連続的に再生する

  VRではないが、一応空間の中を動く → ウオークスルー

         ↑ ソフト:3Dモデリングソフト

           ハード:高速なパソコン

           データ:3次元シミュレーションと同じ

  長所: 安い価格

  短所: VRのようにリアルタイムで視点場・視対象を変更できない

  事例: 

   ○現状モデル:Movie
   ○120%モデル:Movie
   ○ 60%モデル:Movie
   ○全体:Movie

 

   
    ソウルの南大門の3次元CGとアニメーション