街と広場とその間 of 佐藤誠治 建築・都市計画研究室

第6回日経アーキテクチャアコンペ

課題 「リバーシブル・スペース」

提案 「街と広場とその間」

「リバーシブル」 それは、表も裏も同様に使用できることである。
「リバーシブル」には表と裏と、2つのものを繋ぎ合わせるその間が存在する。

「街」の中にある「広場」。これは、「広場」の一部である建築の提案。
遊び回る子供、本を読む学生、お昼寝するホームレス・・・・
「広場」とひとつながりの空間として機能する建築。

「広場」を取り囲む「街」。これは、「街」の一部である建築の提案。
ランチをするカップル、タクシーを待つお父さん、雨やどりをするおばあちゃん・・・・
「街」とひとつながりの空間として機能する建築。
街と広場と、応答しながら混ざり合う 「リバーシブル・スペース」


小嶋一浩氏 講評

本当に実現したら、トポロジカル(位相幾何学的)にねじれが発生して、日常的な街のそれほど広くない広場が異次元のような不思議な空間になりそうだと感じた。構築物の内側からは必ずしも視界が遮られておらず、外側も見える。その点では透けているが、見る向きによっては外が見えずに完全な内部のような印象となる。その外と内との混ざり合い方が不思議な印象をつくっている。日常的な街と広場との間に区切りを入れることで、逆に両者を近づける効果がある。雑然とした風景を抽象化して、魅力的な空間となった。


受賞者

  清水 弘樹
  川端 威士