このページは東九州軸推進機構・九州中央地域連携推進協議会の主催で2001年2月23日 佐伯市で開催さ
れた「ITを活用した観光・商業振興−道路が果たす役割−」と題したパネルディスカッションの記録です。

●コーディネーター
  大分大学 工学部教授  佐藤 誠治

●パネリスト
  大分県統計情報課 情報企画室 室長補佐      首藤 博文
  (株)ケーブルテレビ佐伯 常務取締役          今泉 浩太郎
  (株)大分放送 社長室メディア開発部 副部長     猪俣 知三
  うすき竹宵 第4回竹光芸まつり実行委員長      高橋 真佐夫
  佐伯すしサミット主健者:佐伯商工会議所 専務理事 宮本 孝義

佐藤教授

 ITを活用した商業・観光振興・道路が果たす役割というタイトルでパネルディスカッションを始めさせていただきます。
 最初に私の方でIT革命の状況と言うことで先程樗木先生の方から詳しい説明がございましたが、パネルディスカッションの共通認識と言いますか、問題提起をさせていただき、 それを基に、進めていきます。
 パネラーの方には十分な発言時間をとることは出来ませんが、まず最初に現在どういうITの取り組みをしているか、商業・観光振興に対する問題意識を5分ほど発言して下さい。
 それから、第一回目の発言を受けまして、二回目はIT革命と商業・観光振興の方向性について提言も含めて、これも5分程度発言していただく事にします。
 最後に私の方で簡単にとりまとめる形で90分進めていきたいと思います。
 私の方から簡単に冒頭発言と言うことで5つのポイントで説明したいと思います。
 先程、樗木先生からもお話がありましたが、ITすなわち情報通信技術が21世紀のメインテーマになり、ITを征するものが世界を征すると言われています。ITが国家的な戦略になっていると言うことでございます。
 日本では法整備と政府の戦略を述べてみますと、一つは「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」が、一般的には「IT基本法」と言われていますが、平成12年11月29日に成立しております。
 政府はそれを受けてIT戦略本部、正式には高度情報通信ネットワーク社会堆進戦略本部と言うことで本年の1月29日に第一回の会議が開催されまして、その中でe−ジャパン戦略という戦略が提案されています。
 その中身を読むと、わが国は全ての国民が情報通信技術、ITを積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できる知識双発型社会の実現に向け、早急に革命的かつ現実的な対応を行わなければならない。市場原理に基づき民間が最大限に活力を発揮できる環境を整備し、五年以内に最先端のIT国家になることを目指すと宣言しています。
 五年以内に最先端と言うことですが、現状では遅れていると言うことを暗に認めていると言うことになります。
 樗木先生の話では日本、さらに九州ではもっと遅れていると言うことでした。アメリカではNII、ナショナルインフォメーションインフラストラクチャー、全米情報通信基盤と言うことで、1993年にスタートしていますので日本は既に8年遅れています。四捨五入しますと10年遅れています。失われた10年という表現がされているわけでこざいます。
 アメリカはかなり先行しておりまして、インターネットコマースの規模が現状では3.9兆円、インターネットショッピングサイトも相当な数が立ち上がっています。
 先程日本は、楽天というサイトの説明がございましたが、アメリカではそれに相当する規模のサイトが相当な数立ち上がっているという状況でございます。それから、例えば、 インターネットで物を買う、インターネットでサービスを買う、あるいは、デジタルコンテンツを買うというようにインターネットを通じたショッピングが相当な勢いで進んでいる状況でございます。インターネットで物を買うというのは良くある話なんですけれども、サービスを買うとなると私の個人的な経験でもうしますと、ホテルの予約、あるいは飛行機のチケットの予約など現状ではインターネットを通じてやっております。これは私はやっていませんが デジタルコンテンツを買うということからいいますと、私の大学の学生は音楽をインターネットでダウンロードして、それをクレジットカードを通じて支払いをしています。
 教育分野ではホームページにのっている情報は欠かせません。私どもの大学でもレポートの課題を出しますとホームページから情報を得て、それをまとめる形でレポートを書いてきます。
 それから、産業の部分、樗木先生の話では製造業、部品調達あるいは鋼材の調達で説明がありましたけれども、部品オークションもかなりのでやっていっているようです。行政でいいますと、行政の情報をインターネットで公開していくのが常識でホームページを持っていない地方自治体の方が希少価値になっています。行政手続きをインターネットでする。さらには行政計画、都市計画マスタープランやあるいは総合計画を立案する場合に市民の意見をインターネットを通じて聴取することもされている。日常生活はどうなっているかというと、バーチャルコミュニティということで、実際顔を見たことがない相手とコミュニケーションをはかりながら、子供達はメル友と言っていますが顔を見たこともない友達とメールのやりとりをすることが、大人まで広がりまして、この前も福岡県の判事の夫人が妙なことをやりましたけれども。あれはマイナスの面です。バーチャルコミュニティというのが21世紀の社会のキーワードになりそうな勢いです。医療でいきますと、医療情報を開示する。あるいは診療をインターネットを通じてやっていく。もっと最先端な事は手術をインターネットを通じてやっていく。既に実験的になされています。ITを支える基盤の確立、インフラストラクチヤーをどうやってつくっていくのかというのが、今重要な課題になっております。
 それに加えましてサービスの問題。通信料金が非常に日本の場合は高いので、いかに下げていくか。それから通信事業参入の規制というがまだまだなされているので、それをいかに取り払っていくのか。あるいは、eコマースの問題からいきますと、信用をどうやってネットの中にのせていくのか。プラットホームビジネスなんていっていますけれども。取引を行うときの信用を仲介するようなビジネスをもっと立ち上げなければならないと指摘されています。今回は当佐伯南郡地域におけるパネルディスカッションでございますので佐伯南郡ではどうなっているのか。CATVはつくられているのだけれども、CATVのつながりが確立できているかという問題や県内ではギガビットによるインフラ整備が進んでいる状態でございます。
 今日は、商業と観光がテーマでございますので、ITは観光・商業にどのように発揮するのか。
 先ず第1点は現在の中心商業の低迷打開に本当に役立つのか。ネットビジネスとして動いているので、リアルビジネスとしての中心商業なり、店舗の展開が重要であるという指摘はなされているとおりであります。ネットビジネスとリアルビジネスの融合化が大事です。
第2点は新しい観光や商業の業態を生み出してはいるが、それが大きな流れになっているのかです。
第3点はITをつかって企業を興すビジネスモデルをいかにつくりあげていくことが求められているのではないかと思います。
最後に交通、通信と対でいっています。どちらを欠かすわけにもいかないと言うことでございます。情報ハイウェイと交通ハイウェイの両方が必要であると意識しております。人、もの、情報の交流というのが随分前から言われていますが、人とものが動く基盤である交通ネットワークがなければ、情報がいかに交流しても、人やものが動かないと言うことになりますと経済的価値をもっと高めた動きにはならないかという問題意識も一方で持っています。
早速ですけれどもパネラーの方々の発言にいきたいと思います。

 

首藤

 私の方からは、今県が進めております。豊の国ハイパーネットについてご説明、状況を述べたいと思います。
 先程樗木先生の方から、情報基盤の整備の必要性というのを強調されていました。県は約10年くらい前から、情報通信の必要性を強く認識しており、知事を先頭に取り組んでまいりました。
当時、10年前ぐらいはパソコン通信が主流であったこともありまして、これに対しては大分県では大分市を中心にパソコンのサーバー設置、地方ではアクセスにお金がかかるので県が一律の料金体制を実現してくれという声がありまして、NTTの回線を借り上げまして、3分10円という通信体系を築いてきました。
 その内に、インターネットが次第に使用されてきまして、これに対応するために豊の国情報ネットワークと当時申し上げておりましたけれども、これをインターネットに代用して取り組みを続けてまいりました。
 その内、インターネットが爆発的に普及してきてきた状況を踏まえまして、平成12年に豊の国ハイパーネット構想を策定しております。
 このハイパーネットはどうゆうものかというと大分県版の情報のハイウェイと考えていただければ有り難いと思いますが、このハイパーネットワークを整備していこうと考えております。
 具体的には県と12の地方総合事務所を光ファイバーで結びギガビットクラスの高速の情報通信容量を確保しようということでございます。
 今回この構想の中で、単に県の中だけでの高速回線網ではなくて、各市町村の役場まで光ファイバーを張り巡らせて、高速情報通信インフラを構築し、アプリケーションを動かしていこうと考えております。
 このハイパーネットワークはすでに具体的な建設に着手をしておりまして、ここ県南地域、隣の津臼地域、このエリアに臼杵、佐伯の総合庁舎と県庁舎の光ファイバーを結ぶ整備をしています。これに合わせまして、この県南地域では、各市町村のケーブルテレビを取り込まれていますが、それぞれの役場から振興局の総合庁舎まで光ファイバーで結んで1役場までのネットワークを完成すると言う事業をやっています。
 また、この事業展開に当たりまして、総務省の採択をいただきまして、広域的に取り組むという新しい補助の枠組みがつくられましたので、いち早く採択いただきまして進めているところでございます。
 これにつきましては、本年度の補正予算でさらに竹田地域の採択をいただきまして、順次、光ファイバー網の整備を進めていきたいと考えております。
 こうした高速の情報通信網をつくってどのように県が変わっていくのかですが、先程佐藤先生からもご紹介がありましたように、政府におきましては、2003年までに、電子自治体を構築しようというようなスローガンで取り組みがなされています。
 これは反対からみれば、県市町村いわゆる自治体においても電子自治体を構築する。国だけがやっても意味がないので、国、自治体それから民間も合わせて、情報化を進めていかないと一部だけで進めても、情報化はそれほどの効果はあがりませんので、これに呼応するような形で電子自治体を作り上げていくことが必要と考えています。
 電子自治体そのものはいろいろな機能の集合体であると考えています。
 宮崎のキャンプで巨人軍の選手が所得税の納税や申請の届け出を電子的に居ながらにしてできる受け皿をつくる。また、電子調達、電子決済等の仕事のやり方が変わっていくだろうと思いますし、自治体の計画づくりへの参画、情報公開で開かれた自治体ができあがる。
 大分県において、こういったものを先行的に作り上げていきたいとそのように考えています。

 

佐藤教授

 一点だけおたずねします。このハイパーネットワークが整備された段階で、民間サイドが便益を被るということはなにかあるのでしょうか。
例えば、CATVはつなぐとおっしゃいましたけれども。それ以外の一般のユーザーに。

首藤

 ハイパーネットワークは幹線網でございますので、インターネットでありますと実際に佐伯から大分までのバックボーンというのは非常に高価でございます。
 こういった部分につきまして、総務省のこ協力をいただきながら、民間利用をできるように早急に働きかけをしたいと考えております。

 

今泉

 弊社は佐伯市が当時持っていました「とよとピア」構想の中でこれからの高度情報化社会にどう対応するかというテーマの中でケーブルテレビ事業をやろうという決定を受けて平成3年にケーブルテレビ佐伯が発足し、平成5年の4月1日に我々のケーブルテレビ事業が発足しました。
 事業の内容としましては、テレビ配信事業です。昨年の9月にインターネット、盛んにみなさんが使っていますが、我々のケーブルテレビの回線をつかいますと大変早くて早いサービスができるということで総務省の第1種電気通信事業者の許可をいただきました。
 いわゆるプロパイザーの事業展開をするようになりました。大変好評で2月現在で1,300人の接続をしておりますので大変な成長をしていることになります。これからどのように進むのか大きな課題がまっています。
 今、ITあるいはIT革命という言葉が言われています。直訳しますと電気通信情報技術という言葉でかたづけられますが、みなさんどれだけこれに対する理解があるか。革命と言う言葉は大変な意味を持っています。我々は産業革命、フランス革命あるいは社会主義革命というように、全ての価値観が変わる。政治経済が抜本的に変わる。このような状況を踏まえて、革命と呼んでいますが、情報通信の世界で革命という時代が来たんだと言われています。
 まず、革命と言われるような大変化が起こるのは二つあると思います。
 一つは映像の世界いわゆるテレビの世界であると思います。みなさん方の家庭に送られている映像はアナログ放送でございます。これがデジタル放送に変わるということで昨年の12月から全ての放送がデジタル放送に変わるのが2011年と言うことでこの準備が今進められています。
 大変な時代を迎えるわけです。いわゆる今までみていたテレビが発信をするテレビに変わる。色んなものの活用ができる。これことを説明するだけでも大変時間がかかりますので割愛させていただきます。
 次に通信技術はインターネットで象徴されていますが、今、我々の通信開発・技術の進歩は携帯電話に象徴されますように、Iモード、lモードと言われるように、これが、ただ単に話す受話器のツールが情報交換を色んな形でできるというように、大変化をしたわけでございます。
 こういう状況の中にあって、我々ケーブルテレビがどう皆様方にサービスを提供できるのか、このことが私たちの大きなテーマでございます。私たちは市民サービスとをすることを大前提と考えられた第三セクターの会社ですから、これについてはいち早く取り組んでいます。
 それから、行政間の問題について取りあげてみたいと思いますが、佐伯市は1万9千世帯くらいあり、その中で我々のエリアが1万5千世帯あります。残り4千世帯に我々の回線網が入っておりません。
 そこで、佐伯市は平成10年からこの実施計画を策定いたしまして、着々とその実行をあげております。平成14年には、大入島の方に線をひきますと全て1万9千世帯が光幹線網がつながると言うことになります。
 町村では鶴見町、米水津村、本匠村、今年の4月には弥生町さんがCATV事業を開局する、さらに来年には蒲江町さんがこの事業を行う。あとの町村も続いてこの事業を計画する状況になっていますので、佐伯市南海部郡の住民の皆様方は一人ひとりの家庭の隅々までケーブル回線網がひかれるこういう状況になってまいります。
 佐伯市はじめ、各町村とのネットワークを構築するための連絡線を各市町村間でお話をさせていただいて、まず、行政間の情報交換、次に住民の情報交換をきちっとできる体制ができあがってまいりました。
 今、新しい事業として脚光を浴びているのがCATV電話でございます。
 これは既に3町村で実施されています。蒲江町の方では一歩進んでインターネット電話、 IT電話を検討しようとしています。佐伯市の方もそういう検討が始まったと聞いています。
 このように、新しい事業展開、住民サービスをやろうということまで高まっておりますので、幸いに県の方からも「豊の国ネットワーク構想」の中で、既に幹線網がひかれて大分までのアクセスが十分にできるというインフラ整備をさせていただきました。
 これから私達が住民に色んなサービスを展開する上で、まだまだツールとしての問題を抱えております。お年寄りの方がパソコンをさわれないといった状況がでてきております。いち早くこの研修をきちっとして今年の4月から佐伯市においても、各地においても住民を対象にしたIT講習会を実施すると聞いております。こういう状況で市民の皆様が十二分にインフラを利用でき、色んな事業に自ら参加する状況になっておりますので、私達もお助けしたいと考えています。
 いろいろ問題はありますが、時間の関係もございますので、私に話すチャンスがございましたらその辺りに触れてみたいと思います。

 

猪俣

 OBS大分放送では、インターネット事業と言うことで1997年、約4年前ぐらいにホームページを立ち上げでいます。ただ、初期につきましては、OBSの会社概要や人事採用ページからスタートしました。それにプラスして、ニュースなどの情報が入ってまいりまして、後に天気情報などごくごく基礎的なもので産声を上げています。
 昨年になりまして、一転、インターネットブームになり、片方ではみなさんご存じのように放送業界ではデジタル化という大きい話題が上っているわけですけれども、これに向けて、放送局がどのように取り組んでいくかと言うテーマも同時に押し寄せています。
 こういう状況から昨年の5月に従来ありましたホームページを地域に密着した形で我々は地域のポータルサイトと表現をしていますが、そもそもテレビやラジオ媒体をOBSのなりあいにしていますが、そのゾーンを少し広げて地域のイベント情報と言うようなものも含めて、幅広い情報メディアにしていこうというかたちでe-obs.comと言うアドレスを新規に取得して、スタートしています。
 ラジオが昭和28年で、テレビが昭和34年の開業ですのでほぼ40年振りのOBSにとっては新しいメディアに参入したという画期的な年です。
 5月にホームページを立ち上げまして、8月中にドコモさんのiモード、auさんのezウェブ、jフォンさんのjスカイウェブでホームページと同様にきたるモバイルインターネットに対応すべきであると言うことで携帯三社と公式サイト認定というものをいただきまして、日々今業務を続けているわけですが、その中からいくつか特徴を報告させていただきたいと思います。
 アクセス数は現在で1日15,000〜20,000ページと言うことです。月間に直すと50万〜60万ページです。県内では比較でき多い方ではないかと思います。東京の企業の方では1日200万〜250万ページ、月間に直すと6000万〜7500万ページです。
 これも番組の改編期など時期によって、多少アクセス側のニーズでずれがありますが、 それにしても巨大なメディアに東京地区の放送局につきましてはすでに一つのマスメディアといっても過言ではないと思います。
 アクセスが多いものと致しまして、まず、更新類度が多いものです。私どもで常にトップなのはニュースです。
 今まで、放送局というのは送りっぱなしで、視聴音の意見に対しては、電話の応対だけでしたが、掲示板と言うスタイルで番組に対する問い合わせ、イベント関係に対する問い合わせ、一般の方の伝言板のような形で使ってくださいというような形で展開いたしております。これも日々色んな方のメールをいただいておりますので、これが更新類度が高く、アクセス数も多くなっています。
 それから、次の特徴として、サービスチケットのように、付加価値がついているものについてのアクセスが高くなっています。
 一つはOBSの方で大分市周辺のおいしい、安心して入れる飲食店の紹介があります。そこにお店のクーポン券をつけておりまして、それをプリントアウトして持っていってもらいますと、通常のボトルサービスが安くなったり、ウェルカムドリンクのサービスがあったり、という特典があります。これが年末年始から歓送迎会の繁忙期のシーズンになると、有効活用されていると聞いています。これもあまり波がない形でコンスタントにアクセスされています。大きく分けて2つの特徴があります。
 それから、ホームページ単体ではなくて、放送局が運営しているホームページと言うことで、テレビとラジオをホームページでかませるとどういう効果が表れるかと言うのを実験的に断続的にやっているサイトです。
 正直に言いまして、テレビの方がメディアの価値が高いというのが、一つ我々ホームページの実験で実証されたことです。元来ですと音声メディアのラジオの方が画像と簡単なテキストがついたものの方が相性がいいと言いますが、以外や以外、生放送の中で時間限定でやったプレゼントに対して、かなりのレスポンスがあったと言うことで、テレビとパソコンは同じ画面を見るものですけれども、以外とお茶の間のそばにパソコンがあるのかなということを想像したりしているのですけれども、早い人は20秒ぐらいでアクセスがあったと言うことですから、我々が思っている以上にインターネットの利用の方法は進んでると感じております。
 ラジオにつきましても、いくつかの実験をしていますが、リクエスト番組で単発なんですが、月に1、2回なんですが日曜日の午後帯にやっています。外出先でも主にカーラジオという形で移動中に聞くと思うのですけれども、携帯ですぐそこでリクエストすることでニーズが増えてきていると思います。

 

佐藤

 一つ質問させていただきたいのですけれども、メディアミックスというもの中にインターネットが入り込んでいるというのはよくわかるのですけれども、いわゆる地上波なりをインターネットで流していくという本来の意味のインターネット活用というとまだ見えてないと思うのですけれども、もう一つはインターネットというのは採算上ペイしているのかと言うことを簡単にお願いいたします。

猪俣

 最初の質問に関しましては、地上波のデジタル放送と言うのが近づいてまいりまして、国の計画では2003年ですけれども、私どもは2006年を目安に進めています。
 データ放送というのがデジタル放送の中で主流になるのではないかと思っています。そのためには、通常の放送をしながらワンタッチボタンで今放送しているもののデータがでる仕組みのものを放送していく形になると思います。
 そういう意味でのインターネットを通じた形の番組ページを強化していくことによってデジタル放送の準備になるのではないかという位置づけで考えています。
 それからペイの問題ですが、ホームページ単独でありましたバナー広告,テキスト広告、これは私ども1500人くらいのOBSのインターネット会員を持っておりまして、平日にメールを送らせていただいて、その中に広告を放り込むというスタイルです。ホームページの製作委託など。
 こういったもので収入があがってきているのが実状です。

 

高橋

 臼杵竹宵の実行委員会の仲間を代表いたしまして、佐伯まで今年の竹宵のコマーシャルにやってきたようなものです。
 臼杵竹宵というのは、コンピューター、インターネットを利用して宣伝活動を今までやってきていなかったので今日は勉強して帰ろうかなと思っています。
 まずは、臼杵竹宵の紹介をさせていただきます。昨年11月3・4日の2日間行われました。初日は国民文化祭のプレイベントと言う形で竹を60cmから1m利用して、節にろうそくをおいて、道に並べるというあまり難しいことではないのですが、それを臼杵の 「二王座」と言うところに並べます。
 いただいた資料のロードマップに臼杵のところも大きくでていますので、もし良かったら見て下さい。3・4ページにあります。
 「二王座」というところはお寺がいくつかありまして、そこは歴史の道といって行政の方が整備しております。石畳を敷いて、とても静かな町と言うことで観光客の方にも来ていただいています。
 臼杵は、他の町と同じようにバイパス沿いに新しいお店ができていまして、中心市街地が元気がなくなっています。臼杵の場合も同じようになっておりまして、アーケードの中はシルバーロードと呼ばれていて、お客さんは名前の通りお年寄りが多いです。
 何とかしなきゃいけないと言うことで、プレイベントで竹を並べるまつりをやったらどうかということで、二王座に並べるとお寺などの雰囲気とも合い、しかも、隣接している中央通りという商店街があり、お客さんがそこに流れていくのではないかということで4・5年前にはじめられました。
 そのときは、一夜限りの興業だったのですが、1500人くらいのお客さんが来られました。次の年は3000人に増え、次の年は国からの補助金も増え、2日間しようということで、12月の土日に行いました。
 そして、昼間に従来ふるさと産業祭という別のイベントがあったのですが、駐車場にテントなどを作って、物産展を兼ねて、ふるさと産業祭と竹宵まつりを一緒におこないました。2日間でしたが、3万人のお客さんに来ていただきました。
 お客がそれだけ来ると、さすがに商店の方も何かできるぞと思い、昨年は色んなお店が色んな工夫をするようになりました。昨年は5万人のたくさんの方に来ていただきました。情報はテレビやラジオや新聞を利用しました。
 しかし、インターネットはまつりのホームページもつくってなかったし、臼杵市のホームページの観光案内で表示していただけでした。
 ITとの関係になりますと、昨年の反省からITを十分に利用して多くの方に呼びかけるべきではないかと思い、今年はまつりのホームページを作るようになっています。
 実行委員会も4月に正式に発足しますので、おそらく6月くらいには皆様には臼杵竹宵と検索していただければ、ホ−ムページがご覧になれるのではないだろうかと思います。
 祭りがこれだけ大きくなると、一番の問題は地域の人とコンセンサスを得られるか得られないかです。あまりにも多くの方がいらっしゃるとまちが騒々しくなります。日頃の生活と環境が違ってきますので、そういう人達に十分理解をいただくために、どうすればいいのかというのが問題になっております。
たまたまですが、臼杵もケーブルテレビの試験放送が始まっております。市の方が随分安くつけていただいているので、ケーブルテレビを利用して市民の方々に認識協力していただきたいと思っているところが、最近の臼杵竹宵で我々がよく話していることでございます。

 

宮本

 20世紀はハイライトを浴びることを国にも行政にも求めている。新しい光から生まれる新しい影については誰も取りあげなかった。20世紀の文明の発達を大いに反省しております。現在ではそうだと思われる方が大多数と思われます。
 しかし、ITの革命で中央で論議されているのは影の部分です。今日はお話にはでないだろうと思います、時間もないことですし。ハイテクの中で忘れ去られるもの消えてなくなるもの、維持していくというのも今の大人の努めである。
 実は寿司サミットの件に移りますけれども、佐伯の殿様は江戸で囃子詞になった豊かな関係をこう囃されたわけでございます。そこで佐伯の殿様は「我が国12萬国」本当は「我が国中2萬国」ですが、殿様はなかなかしやれた方で、「我が国12萬国」といって威張ったらしいです。
事実残っている言葉でございます。昔、佐伯は外国からものを仕入れず、他県からも仕入れずにどうやってこの地で生きたかルーツを探りますと1次産業だった。
今は、山,農業少し停滞をしておりますが、やはり変わらないのは海の宝物で我々この豊後水道に面しているわけで、豊後水道という名をバックボーンにして海を売りたいと考えています。平成11年の6月の総会で決議をしましたが、残念事に8月に不詳事件が起きまして、今年はムードが悪いなと言うことで、新年になったら何か具体的なこと考えましょうと言うことで会頭などと話をしていた結果、1月に市の方から大変有り難い提案をいただきました。
秋の通常国会で出来た一つのものに地域振輿活性化事業があり、佐伯市としてはこれを全面的に取りあげたいので、かねて会議所が昨年から話している世界一佐伯寿司をキヤッチフレーズに事業をやったらどうかと言うことで、早速私達は渡りに船ということでこの豊後水道をバックボーンにした佐伯の町を全国グランドにどうしたら育てることができるのかと思っておりましたので、行政の資源が得られると言うことになれば、話を聞きますと自治体が出す500万を国も出すという政策事業なので、我々も自治体の出すものは規則がありまして、その縛りに適切に合致すればいいのですけれども、どうしてもやらなければならないことは我々の経費200万で枠を作ろうではないかと
言うことで、200万の増額を決定してもらいまして、世界一寿司佐伯のキヤッチフレーズにふさわしい事業を検討しております。
自治体は予算の上で補正を議決しないといけないということで平成12年9月に見通しは有ったのですが議決いただきました。さっそく具体的にこの事業に取り組みました。
なぜサミットがでるかというとご存じの通り、サミットの年だったからでございます。日本一が大前提で豊後水道が日本の中でなぜ一番かあえて
調査しましたところ、一年中で50種類以上魚が水揚げざれているのは、当地だけでございます。寿司はほとんど魚がネタです。いつ佐伯に来ても常に句のネタで寿司が食べられる。世界に何万軒か日本の寿司崖として展開されているが、再評価されている。世界の中の寿司の本家は日本だ。日本の日本一は世界一だという理論的組み立てというか勝手な解釈をしたわけでございますが、一度名乗ってしまいますと早い者勝ち、関アジ,関サバと同様でございます。佐伯の寿司は関アジ,関サバがネタになっているだから旨いんだとし、う
ことを言っている。
寿司を代表選手にしては売りたいのは海の宝物、年間4,500億円の金がこの地に落ちる。2,3次産業とちがって、1次産業のお金はほとんどが佐伯の資本となっている。そういう意味からすると佐伯の地域経済の江戸時代からの自立は1次産業です。
ここに改めて世界経済の中でいろいろと日本は苦労しておりますが、我々の見つめるところはもう一度そこに向けなければならない。地域の自立経済を確立しながら、近代的な産業を構築するとし、うのがこれからの都市の生き方ではないかと思い、会頭の指導の基に、新たらしい光も真剣に取り組む。同時に新しい光のためにできる影もはじめから計画の中に入れて取り組む。2度と20世紀の轍を踏むまいと言うのが私達の信念でございます。
寿司サミットの中で九州各県の代表に佐伯に集まっていただいて、その方々にも申し上げたのですけれども、本当にがんばってくれ、職人気質を常に発揮できる状態に恵まれているのですよ、目本人らしい寿司職人の伝統を守ってください。
やはり、今日のテーマであります、ITを利用した色んな社会が高くなっていくのですが、超ハイテクの時代に我々が忘れてはならないのが超ロウテクだと思います。ハイテクがいくら発達しても、ロウテクにかなわないと思います。
この付近に思いをはせながら、今後の町の振興を考えるべく、ここにも書いてあるので気になるのでちょっと申し上げておきますが、IT革命によってエリアが拡大します。九州と北海道との競走も可能になってくる。同業者であるなら、福岡と東京も競走だ、世界中各国もそうなります。
しかし、間題が一つあります。それは道路です。情報のスピードは1秒2秒という速度で光ファイバーで短縮されていきますが、人ともののスピードはどうでしょう。高速交通体系の未整備の九州東部や中央部とITの革命の社会の因果関係を結び付けながらどう克服していくか。これは各市町村をはじめ大きなテーマです。
私は特に高速交通体系の末整備地区でこのテーマで話をするのはとても幸せだと思います。なぜかというと本州などの先進地区にいってみますと、ほとんど影の話はでずに、ハイライトが当たる部分の心意気でそれを国民にも求めさせて、政治も今日まで来ました。しかし、いろんなしわ寄せがあって、大間題があることを考えますと、20世紀を反省する機会だと思いました。有り難うございます。

佐藤教授

あと26分くらいです。5人の方に後発言いただきましたが、パネラーの方の発言をいくつかに分けますと、ITのインフラを整備する方と事業をされる方ともっと規模としては小さい個別ユーザーの方に分けられるのではないかと思っております。
ITのインフラをきちっと整備する。主要な大都市ではやっているところもありますけれども。県の方ではかなりハイパーネットワークと言うことで取り組んでおられると言うこと、それからCTBを通じまして、個別の家庭に情報をながす事業をされている方々、その前に、新しいネットワーク,コミユニケーションのあり方を模索しておられるということございます。
既存のメディア,放送なんですが、これが変身をしていこうとしている。これが大きな節目となっている。これが本当の変身になっていくかということを今から見極めていく必要がある。
ユーザーサイドと致しまして、なかなかITに取り組めていない部分が有るわけですけれども、ITとのからみを漬けていく必要性を感じておられる。日杵の高橋さんはCTBが日杵の方も今実験放送になっているのだが、起爆薬になるというご指摘でした。
最後に寿司サミットの方を通じて宮本さんの方からお話しいただきましたが、今までITというのがハイライトを浴びていましたが、ハイライト浴びる一方でそれに取り残された部分がある。ハイテクではなく、ロウテクです。
私はそれをハイタッチと表現したいと思うのですけれども、ハイタッチが地域の良さを高めていかないと先程も言いましたが、リアルビジネスという事になると思うのですが、ネットビジネスが先行しすぎると見落としてしまう部分がありますといいうことです。警告に近い御発言が有ったわけでございます。
時間も非常に限られていますが、パネルディスカッションのタイトル「ITを活用として観光商業振輿」について、3分程度で観光・商業に絞りまして、定言的な内容を含めて御発言いただき、最後に私の方から簡単にまとめさせていただきたいと思います。

首藤

IT=インターネットだと思いますが、観光面では行動を起こす場合、事前にインターネットでその地域を調べて、現地に行き、現地に行くとモバイルといいますか、臼杵の方でGISの実験を行っていますが、ナビゲーションシステムに情報がついてくる、こういったものを使って、行動するようになると思います。
このとき重要になるのが、どのような情報が入っているのが、ホームページをみても更新されていない。情報を流したものの逆効果になってしまうと言うことがあると思います。
そういった中で、県南では高速の回線で結べば、オンデマンドで動画でも情報提供できるとし、うのが武器になると思います。その中で、例えば、この地域ではお茶の産地ですけれども、ワインの畑のように高級なものがとれるところでは、生産者はこんな風にやっているというようなリアルな映像でも情報が発信できるようになればよいと思います。
 さらに、先程高橋さんが言われたような、コンテンツそのものになると思いますが、それを発信したときに猪俣さんのようなメディアミックスでさらに広げていく。単にホームページを出しただけでは、みていただけないと言うこういった点が今後の課題になってくると思います。

今泉

 観光について、二つあると思います。
 グローバル的な点からみますと、ホームページを整備する。今までのように、個別ホームページから総合ホームページ、いわゆる佐伯→南海部郡というかたちでリンクすれば、 そこに全ての情報が集約されてある。この膨大なホームページを作って、全国展開していく。先程の寿司の問題、海の幸を全国に紹介する。という形もできると思います。
 ローカルと言う形でいうと、私どもはすでに実験しているのですけれども、お客さんの中で2ケ月に一度旅行ツアーを計画して、みなさんに出そう。その中の一つにある月では蒲江のマリンカルチャーセンターにお伺いして、地元の漁師さんと楽しい時間を過こそうということです。
 4月に弥生町で「道の駅」がオープン致しますので、それと宇目の栗、橋、本匠の水車がセットでそれぞれの地域をまわって、地元の方とふれあいながら、観光資源に尽くしたい。こういう企画をやっています。
 なかなか観光と言うことで大きな仕事を企画するということが立地の条件で可能かどうかというのがこういうことについていささか問題が有ります。
 ただ、これから交通整備網が発達する中で、如何に多くのお客さんを佐伯南海部郡の方にとどまっていただいて観光していただくか。この自然を生かす形で、行政間のネットワークを作っていただきたい。
 私どものケーブルテレビでもホームページを作りながら紹介していきます。特に都会の方から言われるのには、佐伯からの情報発信がないと聞きます。
 やはり、行政のみなさんと一緒になって、情報発信をするシステムをつくることからはじめればよいと思います。

猪俣

 私どものページの中でも観光イベントページを製作しております。このページのアクセス数は週末、夏休み、冬休みなど長期の休みに高くなる。利用者のパターンが見えてきています。目的地の情報を収集して動くためパソコンによるインターネット利用されている。そういう意味ではホームページの観光情報が今後さらに充実させていく必要性がある。
 これをせっかく作ったものはみてもらわないと意味がないと言うことで、いくつかポイントがあると思います。
 一つは検索サイドといわれるアクセス数が高いところに自分のホームページを無料リンクしていくと言う考え方。
 それからインターネット広告、バナー広告、インパクトがあるものを出して、ページに飛ばしたり、プレゼントを提供して、プレゼントサイトにアップしたりする。
 3番目に覚えやすいアドレス名を決めることが重要である。
 大分で言うとコアラさんがありますが、例えば、佐伯ならsaiki.co.jpというようなわかりやすいドメインに変更する方がいい。
 4番目に先程もでましたが、テレビやラジオや新聞等のマス媒体を上手に使うのも一つだと思います。
 最後はスタートしていますが拐帯電話あるいはカーナビゲーションと言ったものに情報を発信していくと言うことがせっかく作ったホームページをみてもらえるのではないかと思います。
 一つ成功事例としましては、大山町でも聞きましたし、我々の系列では北海道にHBCという局がありまして、すすきのの夜景をライブカメラでずっと出していますが、世界の美しい景色と言うことで海外からのアクセス数も高い。
 観光地で目玉になるようなところは刻一刻ライブカメラでインターネットでみせていると、晴れなのか雨なのか刻一刻わかる。観光情報などは自分が行こうとしているところがどういう状況なのか知ることができて、初めて情報なのだと思います。
 そういう意味では運営される方に負担がかかる。ITと言いますとどちらかというと業務もある程度簡潔してくれるような側面がややもすると際だつのですが、実はそれを使いこなす人間の能力をアップしていかないと有効な情報を発信できないと言う側面がある。これが課題ではないかと思います。

高橋

 ちょうど感じたことを猪俣さんが一番最後におっしゃったのですが、祭りとかイベントのホームページをみてもらう工夫をするのですけれども、私どもも祭りを見に行く前にインターネットで検索してみるのですが、いつも同じ場面がでて、変える人がいないのかな、大変だなと思うのですが、やはり、祭りなどのイベントをホームページに出すのであれば、 ある程度定期的に、中身を変えていく努力が必要とつくづく感じています。
 これを仕事でされる方はそれはそれでいいと思いますが、通常私どもがやっております臼杵竹宵は民間の各団体の寄せ集めですから、ボランティアです。おそらく熱中してやらないとコンスタントに画面を変えることは出来ないと思います。そういった人を誰か見つけたいと思っています。

宮本

  10月に地元でプレス発表会、20日ぐらい経ちまして、JR本社でプレスの方々お集まりいただいて発表会をします。
 われわれのターゲットはどうしても九州のメッカである福岡です。博多が納得すれば−九州も納得すると思います。
 そういう意味で2月に商工会議所のホームページに市内の寿司専門店16店を全てリンクしました。直ちに3/3東京からメールが入りました。
 そのメールが実に気に入ったのですが、全店リンクしていないのですが、メニューに寿司が入っている店は多いのですが、寿司専門店というお店は16店舗です。それを全部リンクしました。職人さんの顔が入っている。得意とするネタで作った寿司がカラーで入っている。今、食べたいようなもので道順、電話番号等全部かなりのスペースで入れました。その途中でメールが入ったわけですが、おいしそうな寿司と職人の顔というメールに私も自信を持ちました。
10年くらい前から全国的にラーメンがテレビで取りあげられています。結局は、ラーメンを作っている人間の顔が画面にでるからです。人間社会はそこに忘れてはならないものがある。
 そういう意味で、おかげで博多駅が募集しましたお客さん350人という驚くほどの集まりました。
 野津高校の事件のときに集まったマスコミ以上に集まりました。福岡のおかげなんです。
 メディアと言うものとインターネット社会の因果関係というものは、我々が想像する以上に変化があるものと思います。
 人間が作っていくものですけれども、自分の能力には限りがある。忘れてはならないのは人間との因果関係。やはり、私ももう年ですけれども、音声通信に飼い慣らされて生きてきました。そこには、声があるそれをどうして失わないようにするか。それがIT社会になったときの大きなテーマだ。
 これが先程冒頭にもうしました光と影の因果関係の影の部分にならないように、大事なことだと思っております。
 商業も観光も私達の日常の事業の中で大事な分野でこざいます。今晩も私どもの会館の方で伝承取引の日本で成功した先生の講演会を行います。そういう時代に入っているわけですから、それはそれなりにインターネットというものを早く利用することをおすすめします。
こういうことをしながら、忘れてはならないことをお互い認識し合おうじゃないですか。
博多へ1万円のJRの運賃を払ってお見えになった方に約5千円弱の飲食を無料でお出ししたわけですが、やはりメール等インターネットを利用したたくさんのお客さんが予約しながら来ていただいています。ほとんどが若い方なのですが。サミットに参加いただいたのはほとんど中高年です。
 今の社会は少子高齢化の社会です。その方々に地域のサービスする方法として考えなければ、十年先にはみなさん年をとっていますがそのとき間に合うおゆにではなく、今間に合うように、今の施策を考えるべきであろうと思います。

佐藤教授

 残り時間もあと5分と言うことで、私の方で簡単にまとめて終わりにさせていただきます。
 第一回目の御発言をいただきましたが、その分につきましては、先程ごく簡単にまとめましたので、カットさせていただきます。
 二回目の発言をまとめさせていただいて終わりにさせていただきます。
 観光の部分の発言が多かったですが、インターネットが非常に働いているわけですが、 それに加えてモバイルの部分ですね、インターネットとモバイルは切り離せない部分がございますけれども。
 観光情報をユーザーの方が地域で受信して、観光地に行ったときに、モバイルで情報を補足すると言うことは、先進的なGISのモデル実験を大分で行っているわけですけれども、こういうことが未来像として語られるべきではないか。
 単なるホームページではやっぱりだめだよとか。あるいは、北海道にいる方が佐伯の観光情報を動画としてみたいと言うと簡単にアクセスできるシステムを作っていくと言うことが必要ではないかという御発言でした。
 二番目に個別から総合へという御発言がございましたが、一つ一つに観光に対するホームページが独立していたらだめで、それが、総合して一つのボリュームを形成していくのが大事だと思います。
 先程どなたかがご発言になったとおもうのですが、ポータルサイトと言いますか、大分県南の観光地に行きたいなと思うと全部にリンクしている。いわば地域ポータルサイトが必要だと思います。
 県全体でもそういう意識を持っておりまして、産業経済振興会議のメンバーですが、 観光交通部会のメンバーですが、大分県全体の観光のページをみようと思いますと一部しているところもあると思いますが、なかなか大変です。一箇所から全部リンクしていますよと言うのが必要だと思います。
 三番目は業者の観光行動のパターンに沿った形でページを作っていかないといけないと思います。
 特に私自身の経験から申しますと、英語のページを作っていく必要があります。外国からのお客さんが非常に増えてきています。行きたいところのページをみて、どこに行こうかと決めるわけです。どこの都市のどこに行こうかと決めるときは、必ずページをみて、 ダウンロードしました。ホテルもインターネットを通じて予約しました。
 観光の全ての部分で工丁化と言うのが非常に重要になっていると思います。
 それから、インターネットは常にデータを新しくしておかなければならないというのは当然のご指摘でこざいます。
 また、観光のページはみて楽しい、おいしいと言うことがわかる、最終的には行きたくなるようなことが大事だと思う。
 そのためには、先程も申しました更新をする。常に新しい情報が入っていると言うことが大事です。
 今回商業の話があまりでていませんでしたが、商業に関する部分はITと非常に重要な課題がでてくる。
 先程電商取引の話もありましたが、加えて私はリアルビジネスとしての地域商業、もっといいますと商店街の商業の活性化とネットビジネスであるところの取引がうまくいかないと地域はおもしろくならない。佐伯の中心商業地域がおもしろくならないとネット上のバーチャルの商業が活性化するだけでは本当の意味での楽しさは演出できないと思います。
 それからいくつかキーワード的に申しますと、デジタルデバイドと言いますか、ITを操作する能力を確立してデジタルデバイドを克服していかなければいけない。
 私はまだまだサイトビジネスと言うよりはサイドビジネスになっているのではないか。もっと本当の意味でのサイトビジネスに近づけていくということが大事だと思います。
今日はサブタイトルに道路の果たす役割とありましたが、人、もの、情報と随分前から言われていますが、情報が交流することによって、人や物が動くための、道路だとか鉄道や交通網が整備される事により、本当の意味で地域の活性化が達成されると言うふうに思います。
そういうことを強調いたしまして、パネルディスカッションを終わりにしたいと思います。長時間どうも有難うございました。

 

 
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