第五章 各用途地域における市街地・緑地分布の特化係数



 次に各用途地域における市街地・緑地分布の特化係数について説明いたします。  特化係数とは、各用途地域の市街地・緑地被覆の構成比或いは比率を、全域のそれと比較することによりどの地域が市街地・緑地被覆分布に特化しているかを数量的に把握するために用いる指標であります。特化係数が1を上まり、大きくなるにつれて、その地区におけるカテゴリーは、その地域において特徴的な立地傾向を示しているカテゴリーであるといえ、0に近づくにつれて、前述と逆のことがいえます。

市街地については、調整地域以外は特化係数が1を上まわっており、市街地分布に特化しています。特に近隣商業、商業地域おいては特化係数が高くなっています。経年変化を見ると近隣商業、商業地域の特化係数の低下が目立ちますが、これは市街地が減少しているのではなく、市域全体の市街地割合の増加に起因しています。


 緑地については、市街地とは逆に調整地域において緑地分布に特化していますが、調整地域以外は特化係数が1を下まわっています。経年変化を見ると調整地域以外では低下を示しているますが、調整地域では逆に高くなっています。これは緑地が増加しいているのではなく、市域全体の緑地割合の減少に起因しています。

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