2007年度〜2009年度版に更新されています。
以下の項目は,別途配布のJABEE用シラバスに掲載されています。
最新の情報は,JABEEシラバスとガイダンス内容を確認してください。
● 専門科目と日本技術者教育認定制度について
● 日本技術者教育認定制度とは
● 日本技術者教育認定基準
● 学習・教育目標の設定と公開
● 大分大学工学部福祉環境工学科建築コースの教育・学習目標
△学習・教育目標と基準1の(1)との対応関係
● 学習保証時間
● 学習保証時間と建築コースカリキュラムとの対応
● 関連情報
・JABEE履修の手順・判定方法,および編入生の取り扱いについて
(PDF)
※2009.12改訂(履修規定が一部変更されました)
※各種資料のダウンロード(学生用)
1) コンタクトタイム表をダウンロード
2) チェックシートをダウンロード
専門科目と日本技術者教育認定制度について |
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福祉環境工学科建築コースでは,教育プログラムが実社会の要求に応えるものであり,優れた技術者教育と国際的同等性を確保しているかを客観的に審査してもらうために,2009年度を予定年度に日本技術者教育認定制度(JABEE)による受審を準備中である。
建築コースの設けた教育プログラムが日本技術者教育認定制度の基準を満たしていると認定を受けると,本コースが提案する教育プログラムを履修した学生は,建築関連の資格取得等,国内での活動もさることながら,海外の大学院や企業に入る際や海外での活動を行うにあたって有利になる。
しかし,本教育プログラムは,認定に必要な内容を有しているが,カリキュラム制度としては必要十分条件ではない。従って,認定を受けなくとも卒業することはできる。学生は,以降の注意事項を十分に理化し,今後の履修,学習に取り組む必要がある。
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日本技術者教育認定制度とは |
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大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが,社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し,要求水準を満たしている教育プログラムを認定する専門認定制度のことである。その認定作業を行うのが 日本技術者教育認定機構(JABEE:Japan
Accreditation Board for Engineering Education)という非政府団体である。この組織が技術系学協会と密接に連携しながら技術者教育プログラムの審査・認定を行う。また,認定を受けた専門教育機関を卒業した学生は,国家資格「技術士」の一次試験が免除となるよう,現在,法整備が進んでいる。
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日本技術者教育認定基準 |
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JABEEは,教育プログラムを認定するため,以下の6つの基準を設けている。これら全てを満たせば,認定を受けることができる。 これらのうち基準1の学習・教育目標の設定と公開,基準2の学習教育の量は学生にとって特に重要である。これらについて,以下に詳しく説明するので,十分理解すること。
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基準1:学習・教育目標の設定と公開
基準2:学習教育の量
基準3:教育手段
(3.1 入学及び学生の受け入れ方法 3.2 教育方法 3.3 教育手段)
基準4:教育環境(4.1 施設、設備 4.2 財源 4.3 学生への支援体制)
基準5:学習教育目標達成度の評価
基準6:教育改善(6.1 教育点検 6.2 継続的改善)
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学習・教育目標の設定と公開 |
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この基準は(1)〜(2)項からなり,基準1の(1)では,自立した技術者の育成を目的として,下記の(a)−(h)に示した知識・能力を網羅したプログラム独自の具体的な学習・教育目標を設定し,公開することを求めている。ただし,(d)の(1)〜(2)の項目は日本建築学会により定められたものである。
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(a) |
地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
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(b) |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果,および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解(技術者倫理)
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(c) |
数学,自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
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(d) |
該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力
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(1) |
建築学分野の包括的な専門的知識・能力
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建築を芸術,技術,文化,社会,法律,経済などの多様な文脈と歴史やライフサイクルなどの時間的展開のなかで理解し,建築学に関する幅広い専門的知識と総合的かつ体系的な識見を持ち,建築と生活環境に関する企画・設計・生産・維持管理などができる基礎的能力。
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(2) |
建築にかかわる特定領域の高度な専門的知識・能力
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建築企画,建築設計・計画,都市設計・計画,住居,建築環境,建築設備,建築構造,建築防災,建築材料,建築生産,建築運用・保全,建築保存・再生などの建築の特定領域に関するより専門的な知識,もしくは(1)の包括的知識をより発展させた知識をもち,それを実務に適用しうる能力。
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(e) |
種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
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(f) |
日本語による論理的な記述力,口頭発表能力,討議等のコミュニケーション能力および国際的に通用するコミュニケーション基礎能力
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(g) |
自主的,継続的に学習できる能力
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(h) |
与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
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大分大学工学部福祉環境工学科建築コースの教育・学習目標 |
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当教育プログラムの学習・教育目標を以下のように設定している。これらの目標を十分に理解して学習すること。
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(A) |
ホーリスティック(包括的)な建築教育
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建築設計や建築技術全般にわたる包括的な教育を行う。建築計画・設計,建築構造,建築環境・設備,建築材料・生産,その他にわたる幅広い教育を行い,将来の建築学の発展や,関連する多様な分野へ継続し得るような基礎的で包括的な教育を行う。
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(B) |
グローバルな現代社会の発展に貢献できる人材の育成
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現代の文化と文明を理解し,グローバル化した社会において,国際的な相互理解,協調的な意識のもとに活動ができること。さらに,自然科学の知識に基づいて,社会や環境に与える影響を予想しながら技術と資源を経済的かつ有効に利用し,人類の安全と利益および地球環境の持続的発展に貢献できる能力を有する人材を育成する。 |
(C) |
技術者として倫理観と豊かな人間性を有する人材の育成 |
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現代社会の文化と福祉に対する理解と洞察力を深め,その持続と改善のために工学技術を適切に用いること。さらに工学技術が社会の環境と人間生活に及ぼす影響を的確に把握し,適切に対応できるために,技術者としての倫理観と豊かな人間性を有する人材を育成する。 |
(D) |
建築学における工学的な基礎知識の修得 |
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建築工学の基礎となる数学,自然科学,情報技術等に関する基本的知識を修得し,応用することができる人材を育成する。 |
(E) |
建築学の専門的知識・技術を有すること |
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以下の(1)〜(4)の知識を総合して,建築的な課題の解決に対応できる能力を有すること。
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(1) |
建築・都市計画,建築設計の各専門分野に関する知識と能力を有していること。 |
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(2) |
建築環境工学,建築設備の各専門分野に関する知識と能力を有していること。
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(3) |
建築構造,構造力学,耐震工学,建築防災の各分野に関する専門的な知識と能力を有していること。 |
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(4) |
建築基礎構造,建築材料,建築生産の各分野に関する専門的な知識と能力を有していること。 |
(F) |
デザイン能力,企画能力の育成 |
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建築に関する科学・技術情報を収集し,大学の学習で得られた専門的知識と総合し,社会的要請に基づいて,造形性,機能性,バリアフリーなどの福祉性,構造的合理性等を実現した建築物や環境空間を企画し,設計し,それを図面やコンピュータなどのメディア上に表現し,その内容を伝達する能力を有すること。 |
(G) |
プレゼンテーション・コミュニケーション能力の育成 |
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学習した成果や研究によって得られた成果を論理的に記述し,口頭で発表し,討論するためのプレゼンテーション能力,および英語による国際的コミュニケーションの基礎的な能力を有すること。
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(H) |
持続的な学習,研鑚ができる能力の育成
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建築学およびその関連領域において,急速に変化し,多様化する社会の要請を広い視野を持って的確に理解し,柔軟に対応できる能力を持つこと。また本プログラム修了後,生涯にわたって自ら新しい工学知識を学習し,研鑚する能力を備えていること。 |
(I) |
合理的な計画の立案と遂行能力の育成 |
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与えられた建築的課題に対し,自己の持つ能力を発揮して,限られた制約の中で適切な計画を立て,合理的に実行することのできる能力を備えていること。 |
学習・教育目標と基準1の(1)との対応関係
当教育プログラムで設けた学習教育目標とJABEE基準1の(1)との対応関係を示すと,表のようになる。学習・教育目標が基準1の(1)の知識能力(a)〜(h)を主体的に含んでいる場合には◎印を,付随的に含んでいる場合には○印を記入してある。
●JABEE基準と本コースの学習教育目標の対応(表3)
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JABEE基準1-(1) |
(a) |
(b) |
(c) |
(d) |
(e) |
(f) |
(g) |
(h) |
(1) |
(2) |
学
習
教
育
目
標
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A |
○ |
○ |
| ◎ |
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○ |
○ |
B |
◎ |
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○ |
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○ |
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○ |
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C |
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◎ |
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○ |
○ |
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D |
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◎ |
◎ |
◎ |
○ |
○ |
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E |
○ |
|
○ |
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◎ |
○ |
◎ |
◎ |
◎ |
F |
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○ |
◎ |
◎ |
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|
○ |
G |
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◎ |
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◎ |
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H |
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○ |
◎ |
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◎ |
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I |
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○ |
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◎ |
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学習保証時間 |
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建築コースの設けた教育プログラムでは,4年間に修得する学習・教育の量を定めている。学習・教育の量は,必要単位数(別表1で定める卒業要件)と,以下で述べる学習保証時間で規定される。
JABEEは基準2の(2)で学習保証時間を表4のように設定し,総計で1800時間以上,人文科学・社会科学(語学教育を含む)に250時間以上,数学・自然科学・情報技術に250時間以上,専門分野に900時間以上学習するように求めている。建築分野の学習保証時間として,基礎的な教育分野に関して表5のように最低要件が日本建築学会により定められている。
学習保証時間の計算は,一回あたりの授業時間を1.5時間とし,これに授業回数を乗じて算出する。例えば,1学期(前学期もしくは後学期)2単位15回の講義科目の場合,この単位を修得すると22.5時間の学習を行ったことになる。
●JABEE基準2(2) 学習保証時間(表4)
科目 |
学習保証時間の最低条件 |
人文科学,社会科学(語学教育を含む)の学習 |
250時間以上 |
数学,自然科学,情報技術の学習 |
250時間以上 |
専門分野の学習 |
900時間以上 |
総計 |
1800時間以上 |
●建築学基礎分野の学習保証時間(分野別基準) (表5)
包括基礎科目群 |
学習保証時間の最低条件 |
建築計画・設計 |
135 時間 |
建築環境・設備 |
67.5時間以上 |
建築構造 |
67.5時間以上 |
建築生産 |
67.5時間以上 |
上記4分類以外 |
135 時間 |
総計 |
472.5時間 |
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学習保証時間と建築コースカリキュラムとの対応 |
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建築コースでは,JABEE学習保証時間を満たすため,卒業要件とは別に履修指導を行っている。表6に学習保証時間とカリキュラムの対応を示す。卒業要件を満たしていても,表4を満たさない場合があるため,学習保証時間が十分か各自で確認し,履修に臨むこと。
●建築コースの学習保証時間 >>> こちら(PDF)
●建築プログラム学習保証時間の概略 >>> こちら(PDF)
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各種配付資料
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