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3.2 反射係数・透過係数



2つの媒質の境界面が無限に広い平面であり図のように平面波が媒質Iの方から垂直にこの境界面 に入射する場合を考える。
境界面では、その両側で、1.音圧が等しい、2.粒子速度が等しい、という2つの条件が成立せねば ならない。音圧は方向性がないが、速度はベクトルであることを考えて、
1の条件より
+p=p .....1
2の条件より
-v=v .....2

 これらの式1,2を同時に満足しなければならない。ここで音響インピーダンスZを求める式

を2に代入すると
という関係が求まる。ただし

=ρ1 ,  Z2=ρ22

である。
式1、3からpを消去し音圧反射係数rを求めると

(この式を用いた例:4.2参照)

となり、また同様にpを消去し、音圧透過係数tを求めると

となって、どちらも両媒質の特性インピーダンスのみによって決定できる。