1997年度卒業研究
地形と土地利用データを用いた
景観構成条件による地区類型に関する研究

5.5. 景観ゾーン特性分析

 各景観ゾーンについて、その特性を概説する。表 5はゾーン区分別の面積及び構成比である。
 
        表 5 ゾーン区分別面積および構成比
 最も広い面積を占めるゾーン区分は、自然山林であり、全面積の24.73%を占める。つづいて自然丘陵地が19.52%を占め、これに丘陵地型農地、平野型農地を含めた非市街地ゾーンの合計は67.21%にのぼる。一方のこりの32.79%を占める市街地ゾーンでは、丘陵地型住宅が10.33%で最も広く、工業地の9.62%、平野型住宅地の7.83%がこれにつづき、商業地については、都心商業地・周辺商業地をあわせても5.01%を占めるに過ぎない。
 ゾーン区分別の平均標高を図 19に示す。
        図 19 ゾーン区分別平均標高
  最も平均標高が高いゾーン区分はは自然山林であり、251.35mである。自然丘陵地、丘陵地型農地、丘陵地型住宅地がこれにつづき、もっとも低いゾーン区分は工業地の4.58mである。
 ゾーン区分別の土地利用構成比を図 20に示す。
            図 20 ゾーン区分別土地利用構成
 平野型および丘陵地型の住宅地ゾーンでは、住宅地の占める比率が高いほか、農地の占める比率も高く、一般に住宅と農地が混在している地区であると推定される。都心および周辺商業地ゾーンでは、商業地と共に住宅地も高い比率を占め、住商の混合地区であると推定される。工業地ゾーンでは、工業地土地利用が圧倒的な割合を占める。平野型および丘陵地型農地ゾーンでは農地の比率が高いが、丘陵地型では、森林・荒地の占める割合も大きい。自然丘陵地および自然山林では、森林・荒地が圧倒的な割合を占める。
  個別ゾーン別の面積、平均標高及び土地利用構成を表 6に示す。

     
          表 6 景観ゾーン別面積・平均標高・土地利用構成
 


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