1997年度卒業研究
地形と土地利用データを用いた
景観構成条件による地区類型に関する研究 

7.12. 視点場クラスタの景観特性

 ここまで、各視点場クラスタについて、景観に対する影響力が強いゾーンを個別に検討してきたが、各視点場クラスタの景観特性の傾向を整理したい。表 26に各視点場クラスタに対する視覚指標値について、2つ以上の指標において上位1/3にある景観ゾーンを示す。
 表 26を視点場クラスタについて観察すると広域眺望タイプの3クラスタのうち、クラスタ3に対しては非市街地ゾーンの影響力が強く非市街地中心の景観であるといえる。一方、クラスタ6および8に対しては市街地ゾーン・非市街地ゾーン双方からの影響が観察され混合的な景観であると推定される。
 限定眺望クラスタについては、クラスタ2および5に対して市街地ゾーンの影響力が強く市街地中心の景観であると考えられ、クラスタ4および9に対しては非市街地ゾーンの影響が強く非市街地中心の景観であると推定される。残るクラスタ1および10は市街地・非市街地ゾーン双方からの影響が観察され混合的な景観であるといえる。
 閉鎖タイプのクラスタ7については、その分布が市域の広い範囲に分散しており、視点場となる地点の周囲のごく限られた範囲しか眺望できないことから、特定のゾーンの影響力を論じることは適切でないが、その分布は非市街地に偏っており非市街地中心の景観であるといえる。
 表 25に眺望タイプと景観タイプの組み合わせによりクラスタの景観特性を整理したものを示す。
 

     
        表 25  視点場クラスタの景観特性
 
 
 
        表 26 視点場クラスタに対する景観ゾーンの影響力
 



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