1997年度卒業研究
地形と土地利用データを用いた
景観構成条件による地区類型に関する研究 

7.13. 景観ゾーン影響力評価

 表 26によって景観ゾーンの視点場クラスタに対する影響力の強さを観察する。 
 全体としては、市街地ゾーンに比べて非市街地ゾーンの方が比較的多くのクラスタに対して2つ以上の指標について上位にあり、景観に対する影響が強い傾向にある。また、面積の大きいゾーンが多くのクラスタに対して強い影響力を示す傾向にある。 
 市街地ゾーンは少数の視点場クラスタからの景観に対してのみ影響を与える傾向が強い。そのなかでは丘陵地型住宅地ゾーンが、比較的多くのクラスタに対して2つ以上の指標について上位にあり、多くの視点からの景観に対して影響力が強いといえる。特に広域眺望タイプのクラスタ6および8に対しては丘陵地型住宅地ゾーンの影響力が強い。また、市街地ゾーンのうち最も多くのクラスタに対して強い影響力を持つゾーンは丘陵地型住宅地10であり、4クラスタに対して強い影響を与えている。 
 非市街地ゾーンは比較的多くの視点場クラスタからの景観に対して影響を与えている。そのなかでは狭い面積のゾーンおよび平野型農地ゾーンは特定のクラスタに対して影響を与えているに過ぎず、市街地ゾーンと同様な傾向を示しているが、面積が広い丘陵地型農地60、自然丘陵地70、自然山林80および81は多くのクラスタに対し強い影響を与えている。特に市域を取り囲む大きな山塊である霊山山塊と九六位山嶺にあたる自然山林80および81は、市内全域の景観に対して大きな影響を与えており、市街地中心タイプのクラスタからの景観に対しても貴重な自然要素を与えるとともに、大分市全体の景観を特徴付ける存在となっている。 ンを個別に検討してきたが、各視点場クラスタの景観特性の傾向を整理し
 



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