まとめ・今後の課題

 

○本研究ではランドサットTMデータを用いて、市街地・緑地の分布特性を2次元・3次元的に把握し、北九州市・福岡市・大分市の3都市間の比較を行いました。

その結果、都市の違いによる市街化及び緑地環境の変化状況を明らかにし、これらを数値的な指標で表現しました。

今回の研究の結果、

北九州市:すでに平野部での市街化が飽和状態に達しつつあり、山間部での市街化が他 の都市と比べ著しい。

福岡市:地形の大部分を福岡平野が占め、北九州市と同様に市街化が飽和状 態に達しつつあり、今後は幹線道路沿いに隣接都市への市街化(つま りスプロール)が進行し、それに伴う緑地環境の変化が懸念される。

大分市:他の2都市に比べると、市街化はそれほど進んでいないが、共通してい るのが山間部の開発による緑地環境の変化である。今後は平野部でも高速 道路の開通により都市活動が活性化し、市街化が加速するものと思わ れる。今後の緑地環境への配慮が重要である。

今回の研究で都市の市街地・緑地の分布をマクロ的に把握・解析しました。今後の研究ではよりミクロ的に解析をすすめ、特に緑地にに関して、それの内在する都市における重要性を把握し、数値的に指標で表わすこと、市街地拡大の予測モデルを作ることができればと思っています。