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あと12時間後には出発なのに・・。 | ||||||||
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もう、本当にどうしようもなく信じられない状況・・・。
「今は・・・」と時計を見てみる。3時。
ふうー、あと12時間後には、タイに出発なのに。
ほんとうに、タイに行けるのだろうか。
(そう思っても仕方がないほど、とんでもない状況だったのだ。 とにかく、脱出しなくちゃ、と気を取り直す。 まずは、後ろの方の車から。 左側は崖。右側は雨水用の溝。 しかも車は3ナンバーのスポーツカー。 道幅ぎりぎりにタイヤがのっかってる状態・・・。 当然、バック。 じりじりとバックしていく。 気付けば、おそろしいことに 両方のタイヤが半分道幅から出てる・・・。 やばい。これは、かなりやばい。 タイヤが曲がれば、脱輪、悪くすれば車は崖の下・・・。 とにかく崖側に車が傾かないよう、崖とは反対側に2人を乗せる。 そして、残った2人は前と後ろの誘導。 タイヤが曲がれば、直ちに修正し、じりじり後退していく。 緊張感が辺りを包む。 そして、常日頃、こんなに集中することはないだろうというくらいの集中力。 これは、本当に恐怖だ。 そうして、ようやく、ようやく道の入り口へ。 ほっと一安心する私たち。 でも、もう1台あるのだ。まだまだ、気は抜けない。 次に、2台目脱出へ。 これは、普通車だから前ほど恐怖ではないけれど、後ろの車よりも 奥に入り込んでいるので、大変なことに変わりなし。 少しずつ、少しずつバックしていく。 でも、ある箇所でどうしても溝にはまって脱輪してしまう。 道幅が狭くなっているのだろう、きっと。 そこで、どこから調達したのか板が登場。 その板を溝の上に置いて、再びバック。 「バリバリバリッ!」と音を立てながら、車が後退していく。 そうして、2台目も無事脱出成功。 はー、良かった。なんとかなって。 それから、私たちは正しい道を見つけて目的地に到着して アンケート配布を頑張った。
タイに行く前から、すでに大冒険なわたしたち。
これで、タイで何も起こらないはずがない。 |
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