評価実験・分析と意思決定のための景観シミュレーション of 佐藤誠治 建築・都市計画研究室

評価実験・分析と意思決定のための景観シミュレーション

○2つの手法
修景計画などを実施するばあいには,計画内容をあらかじめシミュレー ションし,その結果を評価することによってはじめてそれらの計画内容が受容されるのか 否かの判定が可能となる。  したがって,どの様な評価方法をとるかによって景観シミュレーションの手法がきまっ てくる。 評価方法としては,大きく2つに分類される。ひとつは計量的な評価手法であり,他方 は,心理評価である。

○物理指標と心理評価
計量的な手法は,景観を構成する,いわゆる景観要素が景観の構成に与える影響を物理的指標を用いて評価することが主体である。また,心理評価は,基本的には景観構成要素 の物理量に支配されるわけであるので,構成要素の操作をさまざまな局面で実施しながら 評価をおこなうことになる。この場合はほとんどがSD法による心理評価が主体である。  したがって,この場合の景観シミュレーションはそれぞれの評価手法に適合できるシミ ュレーションでなければならない。

○事例
ここで、事例をもとに説明する。街路における景観を大きく規定する広告看板のシミュレー ションを画像処理によるフォトモンタージュ写真によって看板の量を変化させSD法によ る心理評価実験に用いたものである。
本実験によって,画像上における看板量が全体 の5%程度が望ましいという結果がえられた。これをもとに実際の看板の量と見える量(視覚量)との関係をさぐるために看板を含めた市街地の街路のシミュレーションをおこな い,視覚量の計算をおこなうための広告看板のシミュレーションである。すなわち画像上の大きさと実際の看板量の関係をもとめた。


b4-01.jpgb4-05.jpg
フォトモンタージュ(現状と看板増加)


b4-04.jpg看板モデリング
e4-07.jpg大分県立病院跡地のプロジ

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