◇重心及び2次半径
解析手法
土地被覆分類のデータを使用し、各土地利用の面積重心を求め、その重心にどの程度のその土地利用が分布(拡散か集中)しているか分析を行う。重心、2次半径Rの計算式は、次式による。
各カテゴリーの2次半径に対する大分市全域の2次半径(R1)を2次半径比R/R1とすると、R/R1が0に近いほどその土地利用は重心に集中して分布していることとなり、大きい値を示すほど離れたところに分布していることとなる。また、R/R1が1に近づくほど均等に分布していることを示す。
解析結果
右上のグラフに土地被覆分類(ピクセル数=データ数)、その他の図表に1987年から1998年の2次半径の推移を示す。 市街地は他のカテゴリーに比べて、重心に集中しているが、2次半径比は高くなっている。また、市街地が1987年から1998年にかけて約6000ピクセル増加しており、2次半径比が増加していることから、市街地の拡散を示している。緑地は1987年から1998年の間に約8000ピクセルの減少を示し、2次半径比が1.0になっているため、緑地は大分市全域に均等分布していることを示しており、これは、緑地減少に伴い、これまで密度の高い緑地地域に空隙が生じること即ち土地利用転換が起こったことに起因している。
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